3年間、引っ越し業者として働いてきたケン。だが、好きなゲームや車のカスタムに使えるお金が足りず、もっと稼げる仕事を探し始める。そんなとき、建設業で働く父親から「稼げるし、手に職をつけられる」と勧められ、内装工事会社「株式会社NOBORU」の職人面接を受けることに。
内装工事ってどんな仕事?
ノボルさん、はじめまして。ケンです。今日はよろしくお願いします。
よろしく、ケン。お父さんから話は聞いたよ。今は引っ越し業者で働いているんだよな!なんで転職したいんだ?
そうっす。ぶっちゃけもっと稼ぎたいんすよ!趣味に使うお金がほしくて。
(笑)正直でいいな!お金を稼ぐっていうのも働く立派な理由だ。でも、建設業を選んだのはどうしてだ?
父親が『ここなら手に職がついて稼げるし、ノボルさんならちゃんと教えてくれる』って勧めてくれて。建設業のことは全然知らないんですけど、デカい建物を作るのって夢があるし、自分の手で作ったものが形に残るって、かっこいいじゃないですか。
たしかに、建物がなくならない限り、仕事は常にあるし、6年目で月80万稼ぐ現場職人もいる。それにデカいプロジェクトにも関われるチャンスがあって、うちは住宅からショッピングモール、高層ビルまで、いろんな建物の内装工事を手掛けているんだ。
え、マジっすか?ってことは、イオンモールみたいなデカいところも作っちゃうんすね!!全然分かってないんすけど、内装工事って何するんすか?
おお、いいところに気づいたな。内装工事は建物の中を人が生活しやすいように作り上げていくことを担当しているんだよ。建物ってのは一つの業者で全部を作るわけじゃない。躯体工事で建物の骨組みを作った後は、外装工事、内装工事、設備工事、外構工事…いろんな専門業者が順番に仕事を繋いでいく。それで一つの建物が完成するんだ。
なんか、ラーメンみたいっすね!スープ、麺、具材が全部揃わないと一杯のラーメンは完成しないみたいな!各業者が担当部分を作り上げて初めて完成するってことっすよね?
ラーメンに例えたのはケンが初めてかもな(笑)まあ、そういうことだ!
ラーメン好きなんっすよ!ってことは、内装工事ってラーメンのチャーシューみたいなもんっすね!メインじゃないけど、なくちゃならない超重要な具材みたいな!
(笑)そうだな。内装工事がしっかりしてないと、どんなに外見が立派でも中身がスカスカで台無しだ。
内装工事って壁紙貼るだけじゃない!?
なるほど…内装工事ってめっちゃ大事じゃないですか!内装工事ってどんな作業をするんすか?壁紙とか床を張るのがメインっすか?
いい質問だな、ケン!確かに、壁紙や床の仕上げは目に見える大事な部分だ。けどな、内装工事ってのはそれだけじゃない。まずは壁や天井を支える骨組みを作るところから始まるんだ。たとえば、『軽天工事』っていうのがあって、これは「軽量天井工事」の略称なんだが、軽い鉄骨を使って天井や壁の骨組みを作る作業なんだ。
内装は『軽天工事』っていう骨組みを作る作業から作るんすね。
そうだ。それから、骨組みに大きな板状の『石膏ボード』っていうのを張るのがボード職人の仕事だ。この骨組みとボードがしっかりしてると、後のクロス作業がきれいに仕上がるんだ。うちは軽天工事とボード工事、この2つをメインにやってるんだ。
その後、電気配線を通したり、水道の管を引いたりするのは、電気工や配管工の仕事だ。で、最後に壁紙を貼るのは、クロス職人。床を張るのは床職人がやってくれる。見た目を仕上げる塗装なんかも、塗装職人が担当するんだ。
なるほど、じゃあ内装工事ってただ壁紙貼るだけじゃないんすね。そう考えると、責任重大じゃないっすか!
その通り。内装工事は表に出ない部分も多いけど、それがないと建物は成り立たないからな。職人としての誇りを持てる仕事だと思うぞ。
あぁ、めっちゃやりがいありそうっすね!
そうだな。建設業は『人の生活を支えるものづくり』だ。俺たちが作ったものが何十年も人の生活を支える。だから、そこにプライドを持ってる『職人』が集まっているんだ。
なんか今すごいワクワクしてきました!最初は稼げるからって思ってたけど、やっぱこういう仕事にやりがいとプライドを持っている『職人』っていうのも、かっこよくていいっすね。